文芸同人誌「絵合せ」


文芸同人誌「絵合せ」は、地域文化の発展と向上に貢献することを目的とし、年に3回発行します。発行月は、2月、6月、10月とします。 

 

日常の身近な出来事を題材にして、日常を描きとる力、五感を想像させるすっきりした文章、常に研鑚の場である文芸誌でありたい、そういう思いで発行に至りました。

 

本誌には、小説、随筆、詩、短歌、俳句、などを掲載しています。講評いただけると幸いです。

 

ご購読ご希望の方は下記までお問い合わせください。


文芸同人誌「絵合せ」

発行月は、2月、6月、10月

定価500円(本体455円×10%)送料200円

編集発行人 後藤克之

発行所   819-0042福岡県福岡市西区壱岐団地140―9

電話・FAX  092(834)7871

メール   gotokatsu24@gmail.com


同人募集

 詩・俳句・小説・随筆を寄稿頂ける方を随時募集します。寄稿は有料になります。ご希望の方は詳しい基準をご説明しますのでご連絡ください。

年間購読ご案内

年間3号発行予定です。

年間購読なら少しお得になります。

送料含め2000円です。

どうぞお申込みください。



文芸同人誌「絵合せ」第四号目次

2023(令和5)年2月1日発行

巻頭言

絵具の塗り具合________後藤克之

自分流枕草子_________前野まつり

垢まみれの母子手帳______わらべ進

随筆

サヨナラ、ノスタルジー____見良津珠里子

小説

霧の彼方へ消えたひと_____波佐間義之

赤い傘____________桂一雄

雨の分かれ道_________後藤克之

編集後記・同人募集

表紙絵前野まつり

文芸同人誌「絵合せ」第三号目次

2022(令和4)年10月1日発行

巻頭言

きりとりと再現力_______後藤克之

小説

タスキ____________波佐間義之

新しいスニーカー_______蓮実夏

花の精霊たちの荘厳______見良津珠里子

逸脱_____________後藤克之

編集後記・同人募集

表紙絵前野まつり

文芸同人誌「絵合せ」第二号目次

2022(令和4)年6月1日発行

巻頭言

会話表現の考察________後藤克之

あいきょうのあるあの子____わらべ進

知らないまちで________わらべ進

小説

独白、無伴奏_________見良津珠里子

あの夏の匂い_________後藤克之

彼の徒労___________後藤克之

随筆

故きを温ねて【時代の輪廻】__保津明

編集後記・同人募集

表紙絵前野まつり

文芸同人誌「絵合せ」第一号目次

2022(令和4)年2月1日発行

巻頭挨拶

「絵合せ」について______後藤克之

つらら____________前野まつり

小説

ゆかりの消しゴム_______前野まつり

モッテコ―イ_________後藤克之

よろこび___________後藤克之

随筆

故きを温ねて【俯瞰力】____保津明

編集後記・同人募集

表紙絵前野まつり


お知らせ


第8回文学フリマ福岡に出店しました!

10月23日(日)11~16時、福岡市天神エルガーラホール8F

多くの方にお会いできて、貴重な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。


書評報告


講評いただいた先生方、いつもありがとうございます。

〇「絵合せ」創刊について

 (図書新聞3541号・同人誌時評・志村有弘様)

〇第1号掲載・後藤克之・小説「モッテコ―イ」

 (季刊文科88号・同人雑誌季評・谷村順一様)

〇第1号掲載・後藤克之・小説「モッテコ―イ」

 (図書新聞3545号・同人誌時評・越田秀男様)

〇後藤克之・小説「がらくた」

 (季刊文科88号掲載)

〇第2号掲載・後藤克之・小説「あの夏の匂い」

 (季刊文科89号転載)

〇第2号掲載・後藤克之・小説「あの夏の匂い」

 (季刊文科89号・同人雑誌季評・谷村順一様)

〇第2号掲載・後藤克之・小説「あの夏の匂い」

 (西日本新聞2022.7.29西日本文学展望・茶園梨加様)

〇第2号掲載・後藤克之・小説「あの夏の匂い」

 (季刊文科90号・同人雑誌季評・河中郁男様)

〇第3号掲載・波佐間義之・小説「タスキ」

 (西日本新聞2022.11.30西日本文学展望・茶園梨加様)

〇第3号掲載・後藤克之・小説「逸脱」準優秀作

 (文芸思潮86号・全国同人雑誌評・五十嵐勉様) 

 

樋脇由利子様のホームページ「文芸同人誌案内」にて発行ごとに紹介いただき、ありがとうございます。 


読者の皆様の感想


女性の方

90号同人雑誌評掲載おめでとうございます。こんなに長く批評してもらって、よかった、うれしいです。そして、―この感慨は、ヘーゲルの一節を思い出させるものであるーヘーゲルは知らんけど、そこまで深く読んでもらえるなんて、―無限判断を「匂い」の中で実現してしまったような思考の一気の飛翔があるように思えてならないーもう、ここまでくるとワタチの脳はついていけません。後藤さんも感激しているのではないですか。昔昔の【文学界】の同人雑誌批評とは、比較にならない行数です。ご多忙の中での執筆作が、褒められるのは、才能があるからです。以前、九州文學の同人の中で、後藤さんは書ける人と、思った、ワタチも、ちと嬉しいのです。十年後後藤さんは、どんな書き手になっているだろうか、それを見届けらるかなと、メールで書いておられた方がいらっしゃいました。若い頃に入っていた同人雑誌の主宰者が【努力して、ある程度書けるようにはなるが、そこから、壁を突き破るのは、天分だ】と言っていました。季刊文科、中身が濃いです。読んでついて行けるかなと考えています。年末、受験シーズンとお忙しいことと思いますが、ご健筆をお祈りします。

男性の方

「逸脱」は前作に比べると質が落ちましたね。きちんと書かれてはいるのですが、方向が少し違うように思います。やはり貴兄は「純文学」を目指すべきです。推理小説でも、例えば清張の「黒地の絵」みいたいな人間の本質に迫るような作品ならば大拍手です。作品評は評者によってそれぞれでしょうが、アソビではなく人間の本質に迫る作品で勝負することが重要になってくるのではないでしょうか。

女性の方

わたしは、小説の基本は、文字通り、小説というように、短篇だと思うのです。短編がきちんと書けない作家ってどうなのかと思うのですね。長編を書くにはそのための特別の資質が必要なのではないか。構成力、主人公を狂言回しにした影の主人公の存在など重層的な人物配置、考えただけで気が遠くなるような思考力が要求されると思います。現代の人物・事象を題材にした場合の長編は相当な技巧が要求されるのではないか。岡目八目でそう見ています。構成力、重層的人物描写では欧米の小説が抜きん出ていると思います。がっちりした枠組みと骨組みが作られているし、群像劇が得意ですね。日本の小説は、良くも悪くも行き当たりばったり、川端康成に象徴されるような単純な筋運びが多いように思います。川端は一つの作品を書き終わるのにずいぶん時間をかけたそうですが、結末などあるようでないような感じがします。「山の音」が好きですけれどね。漱石では短篇と「門」ぐらいです。短篇では、「永日小品」の「火鉢」が好きです。また、私は幸田文の文章に惹かれます。とくに、随筆集の「木」です。彼女の端正な「筆跡」に触れると、気分がすっきりします。以前に「季刊文科」に短編特集がありました。井伏鱒二の「へんろう宿」でしたか、それには驚きました。私は、これこそピカイチ、これぞ短篇という強い印象を受けました。短篇が小説家としての素質をよく表しているように思います。そういう読み方をする読者もいると思います。後藤さんはどちらかというと、そういう資質をお持ちなのではないでしょうか。短篇にその良さが発揮されるのではないでしょうか。

女性の方

先日の文学フリマでは思いがけずお目にかかることができて本当に幸いでした。今年一番の嬉しいことかもしれません。絵合せ3号をさっそく拝読させていただきました。後藤さんの作品をこれまで読ませていただいていますが、滑らかな文章運びにはいつも感心しています。分析的に読むと、一つの言葉とその前後の言葉の繋がりや重なりに「無理がない」のですね。その一塊の語群があって、その語群に読者(私)は納得するわけです。そして、そのつぎの語群は少し跳んだ塊になっている。塊の間には適度な隙間や溝があって、その距離は極めて意図的なものに感じます。おそらく、それが後藤克之の「ことば合せ」の真骨頂ではないでしょうか。ことば合せが巧みなのです。『逸脱』にもその良さは生かされています。もちろん物語の中身はいままでとずいぶん違いますけれど、面白く読ませていただきました。『逸脱』の主人公は熟練刑事の下山ですね。彼の謎解きゲームに読者はつき合うことになる。描写が最も乏しく意外な人物が犯人であるというのはミステリーに多く取り入れられる常套手段でしょう。それはそれでよいのですが、死傷した二人の人物の描き方のバランスが気になりました。秋葉はその人物像が詳しく描かれているけれど、佐代子についてはよくわからない。日常的な事件があくまでも刑事の視点で描かれている、そう理解しました。こんなことを書くのはおこがましいのですが、開高健があるエッセイで、「食べ物と女を描くのが一番難しい」といっています。多面体の存在で、奥も深いということでしょう。女性を登場させる物語を描くにはそれなりの覚悟がいると思います。

女性の方

一昨日のメールを送信した後に、やはり書くべきかなと考えていました。色々な作風にチャレンジしておられるのは感心します。しかし、「逸脱」より、「モッテコーイ」「あの夏の匂い」のような純文学が、後藤さんにはあっています。「逸脱」はやっと犯人にたどり着いた刑事と同様に、作者もやっと脱稿してあんな終わり方になってしまったと感じました。ここからは、重箱の隅つつき(ごめんあそばせ)、77pの6行めからの、秋葉の視点での説明は必要かな?90歳の寂しさを紛らす出費としても高いのでは。刑事の緻密な描写をカツトしてでも、犯人の心中を書いたほうが読者はわかりやすかったのではないのかな。毎回のヒットはなくても、続けることだとよくアドバイスを受けます。

女性の方

第3号拝受ありがとうございました。「逸脱」の感想です。えっ、後藤さん、清張ふうの作品も書かれる❢年の瀬の商店街の路地裏で90歳の老女が死亡して、路上で中年男性が倒れていた。その事件を捜査するのが、熟練刑事下山。彼も一人暮らしで孤独である。だいたい事件を追う刑事は、家庭的に恵まれず死別か離婚で一人暮らし。たっぷりと臭います、清張ふう。一回読み終えて、なぜか納得がいかない。それで、数日後は西新や姪浜の雰囲気を、特に注意して読んでみました。なるほど、下山刑事の疑問点や図、地下鉄の時刻、解決と未解決の書き出し助かります。読者も頭の整理とストリーが再確認できますから。これがないと、メモを取りながら読まなくてはなりませんから。若い岡崎と下山の綿密な捜査、出口あての返送された年賀状、地下鉄の逆路線、一件、一件潰していくストリーは面白かった。ですが、最後が少し不満です。犯人の描写が少ないので、読後感が軽くなった印象です。犯人の言い分も聞いてみたかったです。しかし、それは作者の意図だったのかな?ご多忙の中作品を発表される生活は尊敬します。後藤さんや波佐間さんの作品を読むと、ボーとせずに頑張らなくてはと思います。しかし、エンジンがかかるまでが問題です。「タスキ」は面白かったです。逆走からスタートとは、さすがです。健の走りは臨場感たっぷりで、荒い息が聞こえてきそうでした。3か月って早いですねー。こんどは2月に発行ですね。とにかく、ご健筆をお祈り致します。

女性の方

「逸脱」114枚、凄い。私は60枚以上まだ書いたことがありません。新人賞に応募したんですね。きっと近年に成果が報われる時が来るのではないかと思います。私も片っ端から読みます。気になる本は内容をすぐに知りたくなります。読みたくて読むのですが、やっぱりそれは「書くため」に直結しているんだと思います。ところで、「逸脱」についてですが、あれから勝手に考えていました。こんな想像をしました。➀各人物がそれぞれに少しずつ人生に逸脱(ズレる)しながら生きている。②刑事二人が追いかけていた犯人は 想像の範囲から逸脱していた。犯人を確信した瞬間「あいつだ」と叫んだきりすぐには言わない。誰?というのを読者に委ねているところなどでそう感じました。(あとできちんとフォローしてありますが)ラストにたどり着いたとき、ドーパミンがどばーっと出て、あの充実感を味わった者はもうにげられませんよね。お互いいけるところまでふんばっていきましょう。

女性の方

3号、内容も充実してコンスタンスに発行されていますね。まず巻頭言、毎号楽しみに読んでいます。ここは主宰者の文学への姿勢が表れますのでとても興味を持って拝見しています。「きりとりと再現力」、ごもっとも、と共感します。「彼岸過迄」を読もうと思っています。そのうえで、またいろいろお話がでてくると思います。ちなみに私の手法は前者です。考えるのに半年、資料集め、取材、と一年かかってしまうこともあります。大雑把な起承転結がみえてこないと一行も書けないのです。「逸脱」いい小説でした。面白く、ドキドキしながら読み始めるとすぐに引き込まれていきました。しっかり社会派作家の域ですね。清張ばりの、ちょっとした錯覚、常識を逆手にとったトリック。あちこちに伏せんを張ってあり、あとできっちり落とし前をつけてあります。小説としての成りゆきを計算尽くしであると思いました。刑事(デカ)の組み合わせもベテランと若手の人情派でバランスよく流れていきます。登場人物のキャラクターがそれぞれ、どの人もそれなりの人間味をもって描かれていて、イメージが浮かびやすかったです。田山佐代子は90歳という設定ですが、身ぎれいにしていれば(そのうえ多少の持ち金があれば)恋も可能というのはこんにちの問題として「あり」と思います。炬燵とみかんとテレビ、、、。一人暮らしの高齢者ならば確かに! と膝を打ちました。リアルで説得力、大です。(一応、刑事の言葉になっていますが、操っているのは作者です)それと、見えるところは奇麗にしているが、人に見せなくていいところはそうでもない、これも身につまされました、その通り! です。女性は年を取ってくると、おさんどんも掃除も飽き飽きで、無罪放免してもらいたいのです。それでも、長年の習性で動線の部分はきれいにしておきたい。そこらの生活臭がとてもよく描かれていて関心しました。年賀状から足がついて一気に動きがでてくる、そのシチュエーションも面白く、自然でよかった。舞台が福岡で西新とか姪浜、天神とか七隈線、馴染深い所なのも九州圏内の読者なら親近感がわくとおもいます。駅と駅の中間、にトリックが。労災認定の問題もからめて、秋葉の過去があばかれていく。(ここはよくある話ですが、不倫ではないのが救いでした)ところで、タイトルの逸脱というのがよくわかりませんでした。何となく、は感じるのですが。どこかで読み落としたかな、と後返えってみましたが??誰にとって逸脱なのか。それから犯人の動機は何だったのか。単なる痴話喧嘩の果てにカットとなってとか?最後に一番心に残った場面をお伝えして感想をおわります。「身寄りが誰一人いないほど空しいことはない。こうやってこの世から古い家族は消えていくのだ」人間の終末、しみじみとした感傷にひたり 余韻が残りました。

読書人様

「絵合せ」第3号が発行されました。純粋(まじめ)な文芸同人誌って感じですね。小説は「新しいスニーカー」(蓮実夏)、「花の精霊たちの荘厳」(見良津珠里子)、「逸脱」(後藤克之)、「タスキ」(波佐間義之)の4作です。「逸脱」が推理小説仕立てで面白かったです。

読書人様

「季刊文科」89号(秋季号)が発売になりました。今号では後藤克之さんの「あの夏の匂い」(絵合せ2号)が同人雑誌推薦作として転載されています。彼の文章はオーソドックスですね。文章に落ち着きがあります。内容もいいね。人によっては「古い」とか「堅い」とか感じるかもしてないけど、これが本流なんですね。今のが軽すぎるのです。文学を取り戻すには文章(表現)を本流に戻すことが必要だと思います。そういう意味では「季刊文科」は言うところの純文学ですね。商業雑誌とは違った文学の香とか味があります。この他には藤沢周の「唐糸」、岩下壽之の「薔薇と少女」、波佐間義之の超短編「柿」が掲載されています。

読書人様

福岡市で発行されている文芸同人誌「絵合わせ」2号を拝受しました。年3回発行の新しい同人誌です。今号には見良津珠里子さんの小説「独白、無伴走」と後藤克之さんの「あの夏の匂い」が掲載されていて、ともに力作ですね。見良津さんは感受性の高い文章、後藤さんは理知的な文章と、素晴らしい表現力だと感じました。二人共まだまだこれから書ける力を秘めているように思いますし、どんどん伸びて行く誌だと期待しています。

「風来坊掲示板」読書会様

「絵合せ」第2号が発行(6月1日)されました。同志は2月、6月、10月の年3回発行だそうです。主宰は後藤克之さんで、彼は九大文学部卒、第七期「九州文学」で編集同人をなさっていたこともありまして、真摯な方です。事情があって「九州文学」を途中退会されて、再び自力で誌を立ち上げたのが「絵合せ」です。「絵合せ」は彼が私淑する同大学卒の作家・庄野潤三さんの作品から命名したものです。今号の小説では見良津珠里子さんの「独白・無伴奏」と後藤克之さんの「あの夏の匂い」「彼の徒労」が掲載されています。「独白・無伴奏」「あの夏の匂い」はともに純文学の力作ですね。同人誌のレベルをクリアした優れた作品で、各時評でも評判になるでしょう。一方は感覚的な、他方は理知的な文章、いいですね。偏った言い方になるかも知れませんが、小説は文章力(表現力)ですよね。誰かが向田邦子を例に出して書いていたことを思い出しますが、「ダイコンの尻尾からでも料理の作れる作家」だったのですね。同人雑誌作家はそこまで修業する必要はないでしょうけど、文章で読ませる書き手になりたいですね。これは小生の独り言と思っていただいても構いません。また、上記二作の作品とも直接関係あるものでもありませんのでその辺、ご理解ください。
「絵合せ」では同人、購読会員を募集しています。同人に対しては特に規定はありません(同人費も現在のところ無料)が、掲載費は400字原稿用紙一枚につき100円となっているそうです。購読会員は年間(3冊)送料込みで2,000円。本誌の定価は一冊500円+送料200円。お問い合わせは直接下記へ電話、またはメールなさって下さい。電話;092-834-7871メール;gotokatsu24@gmaij.com

女性の方

梅雨入りしました。アジサイが美しい季節になりました。6日に【絵合せ】第2号届きました。お忙しい中にありがとうございました。早いです、もう4か月も過ぎたなんて、お仕事の合間によく頑張っておられるなと思います。【独白、無伴奏】見良津さん独特の世界です。彼女の詩、愛せなかった故郷がある~、惟子はそこにあるすべて両親も愛せなかった。タイトルの無伴奏からも匂ってきます。近い人との確執は彼女の作品によくあるテーマのようですが、それが許容できないから、書き続けるのかもしれません。面白かったです。【あの夏の匂い】九州文學2014夏号で拝読しました。登場人物が多すぎるとは、合評会での意見として書いていました。今回読み始めて、やはり家系図がいるなと、読み始めましたが、従兄弟たちを一括りにしてストリーを追い掛けると、そう気にはなりませんでした。最後のあたりで、ニャンコ婆ちゃんだけの葬式でよかったのでは、と思いましたが、いやいや、30歳で奥手の青年の心理を表現するには、列車の中の彼女は必要だったと、反省しました。ニャンコ婆ちゃんの家の描写、―赤ん坊の泣き声の音がする玄関の引き戸― ―壁の板が水滴で湿っている。家が主の死を悼んで泣いているー これだけでも、ニャンコ婆ちゃんの一生が浮き上がってきます。後藤さんは、【モッテコーイ】でも感じましたが、お祭りや屋台での人の集まりの描写が上手いですね。私は大勢の人間のシーンを書く時は難しいです。誰を中心に、動きはと考えるとだらだらと書いてしまいます。2014年に読んだ時と読後感が違いました。今回は、幼い従兄弟たちと一時期を過ごしたニャンコ婆ちゃんとその家がなくなり、中年になった彼らが新しい人生に踏み込んで行くのだろうと思いました。伯父たちのように、傷つき挫折しても生きて行かなければなりませんから。【季刊文科】88号に掌編小説「がらくた」が掲載されたそうですね。おめでとうございます。それに「モッテコーイ」の描写も取り上げられたとか。「がらくた」は絵合せに掲載してくださいませんか、楽しみにしていますので。               

女性の方

『がらくた』いいですね。むかし観た映画『フィールズ・オブ・ドリ―ムズ』を思い起こしました。寺田寅彦によれば、文学は実験と通じるところがある、あるいは文学は実験だ、ともいっています。作業仮説をたてて、書いてみて、完成形として仕上げる。実験もそうですが、始める前に完成形はイメージできている。かなり具体的なイメージを描いて、実験は始めます。やってみなければわからない、というのはウソです。若い時、実験研究の恩師からよくいわれたことがあります。枝葉の派生する研究が面白いし、そちらに気が散る。でも、枝葉を保留して幹を太くするのが大切。枝葉は誰かが太くしたり、葉を茂らしたり、切り取って挿し木にすることもできるとも。自分にとっての「幹」が何か。あるファッションデザイナーがかつて言っていました。服装というのは、何か一つ足りないという印象を人に与えるのがよい服装と言っていました。デザイン、アクセサリー、小物などですね。何か足りない。見た人が一つだけつけ加えたくなるような状態がベストということです。言葉による表現、描写にもこれは通じると思います。この一言を削れば、この一文を削れば、かえって膨らむ、行間ができる。そんな感じです。足し算でなく、引き算。何が足りないかを自覚しながら、敢て書き込まない、特に形容詞や形容詞句。 『モッテコーイ』『がらくた』『あの夏の匂い』なども、引き算をすると作品にもっと膨らみや余白ができて、読者が惹き込まれるすき間が発生し、シンプルなのにゆったりした感触が生まれる、と思います。

女性の方

『絵合せ』をお送りいただきありがとうございました。さっそく1号の『モッテコーイ』を拝読しました。長崎くんちの太鼓山を中心にした人間模様を描き、祭りのダイナミックスとそのエネルギーを吸い込んで生きようとする主人公のひたむきな姿が清々しく描かれています。地域発のテーマ小説として、作品の完成度は高いのではないでしょうか。『季刊文科』の会員になられて、そこでの転載を希望されてはどうでしょうか。生意気なことを言うようですが、プロ作家はじめ多くの方々にお読みいただけるのではないかと思いました。2号の『あの夏の匂い』も、これから読ませていただきます。私は小説を書かずに、もっぱら読むばかりです。ただ、色々な小説を読んでいると、言葉の過剰、不足など、使用される言葉の完成度が低い文章が多いように感じます。どちらかというと「とっちらかった感じ」、「過剰」の方を感じます。物語のストーリーやテーマは小説にとって重要なのかもしれませんが、印象に残る作品はどれも、「印象的なことば」、言い換えると「的確なことば」と、それを含めた短い文からなる文体への共鳴、共感、共振でしょう。そのあたりがギクシャクしていると小骨が頬の粘膜にチクチクさわるような違和感を感じて、読みにくくなります。日常の些末な出来事や心象を描くには、それらの襞の中をそっと覗いて描くようなことばを選ぶことが、文章の厚み、作品の厚みにとって大切なことに思えますし、面白さにも通じます。小説の読み方、感じ方は本当に自由だと思いますので、作品の良しあしの評価は人それぞれでしょうから、これはひとつの意見に過ぎませんけれど。

女性の方

絵合せ・2号 ありがとうございます。じっくり読みました。文學への真摯な向き方に こころ動かされています。巻頭言の情景描写と会話のバランスは古くからいろんな作家が言っているのを読んだことがあります。こうして具体的に表記してあるとわかりやすいです。「詩」は 私はあまりつくらないし、今回の二編を鑑賞して、ああ、詩とはこういうふうにつくるといいんだ、とストンと入ってきました。ただの言葉遊びではなく、「ある何か」を訴える、力がありました。「あの夏の匂い」は何枚でしょうか、とても読み応えがありました。ひたすら「匂い」の描写に集中、苦心のあとがうかがえます。実は私も匂いをテーマにかいてみたい計画があるにはありますが「やられた!」と正直思いました。心理描写がとても細やかに描いてあって感心します。それと聡青年のいまどき珍しいほどの女性への羞恥心が初々しくも、好感のもてる人物として描かれていますね。ぶれない所がいいと思いました。父と母の性格も微笑ましくて、特に父、煙草の部分は良かった。ラストの蜜柑の場面に覚えがあるのですが、どこかに発表されましたか?私の勘違いかもしれません。つい、有田駅で乗車して来い! と祈る思いになりました。また梶井基次郎の「檸檬」を彷彿とさせます。誠実に取り組んだすばらしい作品だと感銘、でした。

「風来坊掲示板」風来坊+読書会様

彗星のごとく現れた福岡市の文芸同人誌「絵合せ」さんに期待しています。九州の文芸界に新しい風を吹き込んでください。そして久しく途絶えている九州同人誌からの芥川賞候補の出現を心待ちしております。頑張ってください。応援していま~す!

「風来坊掲示板」読書会様

「季刊文科」88号が発刊されました。「同人雑誌および会員から」では後藤克之さんの「がらくた」が掌編小説のスタイルで野球少年だった頃のグローブにまつわる「少年」の心象風景を描いた「がらくた」を興味深く読みました。後藤さんが主宰する「絵合せ」創刊号の彼の作品「モッテコイ」の勇壮な描写が好意的に取り上げられていましたね(評者:谷村順一先生)。益々期待できそう。

「風来坊掲示板」風来坊様

絵合せの    うねり高だか     同人誌          躍動の    あふれる陽春     背に受けて

「風来坊掲示板」高等遊民様

「絵合せ」を        めくる指は         初恋に似て

女性の方

第1号、面白かったです。私は本を読む際、登場人物がそれぞれ知らない誰かで映像的な感じで出てきます。芸能人とかじゃなく、勝手なイメージで顔とか髪型とかが頭に出てきて、読み進める感じです。後藤さんの小説、しっかり映像化出来ました(私の頭の中で)。逆に言うと、映像化出来ない場合はストーリーはあまり頭に入って来ません。特にモッテコ―イは、登場人物がそれぞれキャラとして出てきて、私に絵心があれば描いて見せられそうです。それぞれのシーンも映像としてイメージできました。その後、YouTube等で実際にお祭りを観たんですが、結構イメージ通りで。後藤さんの描写のすごいところですね。辛いシーンでしたが、お母様が電話ボックスで亡くなった際は想像が出来て涙が出ました。長崎くんちも傘鉾も、実際は詳しく知らない状態で読み、後から映像で調べましたがイメージ通りでした。今は第1号を、主人が読んでいるところです。

男性の方

昭和漂う小説に懐かしさもありアッという間に読み終えました。たいへん読み応えのある内容でした。これからのご活躍をお祈りしつつ次回の作品も楽しみにしております。

女性の方

巻頭挨拶にありますが、「美しい文章への道のりは険しい。そこに、世間を見つめる目、人間を描く力、それらが備わると景色も違ってくるはずだ」人間描写が一番難しいです、特に市井の人が。

男性の方

「絵合せ」すべて読ませていただきました!何だか爽やかな風が吹き抜けています。続編が楽しみですね。

女性の方

家族で読ませてもらいました。結論からいうと、最後まで読み終わったあと清々しい充足感があったよ。詩「つらら」は様子が心に浮かんで、短い詩の良さが出てると思った。小説「ゆかりの消しゴム」は、書き出しから不思議な世界が広がって、でも話の進め方が強引ではなくて、最後は丸く着地しているところがスゴい。一言一言丁寧に言葉を紡いでいるよね。後藤氏の「モッテコーイ」は以前読んだことがあったけど、やっぱりいいね、おくんちの描写にリアリティがあって、ご本人はおくんちに参加したことがあるのかな?夫も学生時代長崎で学んだから、自然な方言の台詞も心地よく、好きな作品だそうです。私は野呂邦暢の芥川授賞作「草のつるぎ」を思い出したよ。青くてガリガリとした青春期を描いたものって、中年期に読むとまた感慨深いものがあるね。「よろこび」も私は好きだったよ夫と話してたけど、最後に茂雄が同僚に三千代と居るところを隠そうとしたところが、単なる恋物語にしてなくてニヤッとしたよ。結末とした切り方も、これから二人はどうなるんだろうと思わせて、後藤氏の個性を感じました。あえて気になったのは「よろこび」というタイトルかなぁ。もっと内容にしっくりくる題名があるような気がしました。以上、思った通りに書いたけど、次号が楽しみです。 

女性の方

【絵合せ】第1号発行おめでとうございます。「モッテコーイ」2014年の九州文學で読んだ時は、作者が実際担ぎ手だと思うほどの、臨場感にあふれていました。今回は、人間観察が深いとの印象を受けました。P16の下5行目から「許すとは~ 」15行目。P17の上19行目「殺風景な~中年男に何に惹かれているのだろう」P38の下1行目「麗子さんは~」6行目主人公が、麗子さんを許し始めた気配など、まだたくさんありました。中でも印象的な描写、P32の上8行目ロープウェイと鴎の描写いいですね。「よろこび」二人の視点で書かれていましたね。独身で真面目に働いている、四十代の女性と三十代の男性、日本経済を支えている貴重な人です。しかし、内面は充実感が少なく寂しいのです。バスの事故で会話を交わすようになり、なんと小さなよろこびに包まれた三千代。思い切って、手紙を渡すのが真面目な彼女です。P59の上4行目釣り合わない二つの影が赤い空に揺れていた。くやしいほどの描写でした。最後の同僚とのすれ違いの場面、40代のおばさんは、ちゃんと気づいていますヨン。女性は(麗子さんの場合)32歳でも、中年男の良さもわかるんですよ。枯山水の魅力と言いますかね? それでは【絵合せ】のご発展をお祈り致します。

女性の方

「絵合せ」を手にしたときにホッとしました。手作りの文学熱、志しの匂いがしたからです。高校生のときに文芸部の雑誌「粘土」を思い出しました。「絵合せ」を眼にしたときに、ようやく私は、文章を書くのが好き、小説を書くのが好き!という単純な古巣に帰ることができました。

女性の方

後藤さん、やりましたね。!私もしばらくの間、購読会員として応援していきます。冊子名の由来、庄野潤三をお手本にされてこられた、とか。後藤さんらしい、優しさがうかがえます。大上段から構えるのでなく、市井の人々の姿に寄り添う文学、いいですね。今後の作品が楽しみです。冊子送っていただき、ありがとうございました。表紙のイラストもぬくもりを感じます。出来る限り長寿でありますようにと願っています。

「風来坊掲示板」波佐間義之様

福岡市在住の後藤克之さんが同人誌「絵合せ」を創刊しました。後藤さんは第七期「九州文学」の途中まで在籍されていたのですが、仕事の事情から退会されていました。子供さんも成長されて余裕ができたのでしょうね。おめでたいことです。誌の命名は庄野潤三の作品名からつけられています。まじめなグループです。同人、購読会員の募集もしています。会費は年間2千円、掲載費は400字詰原稿用紙1枚100円。同人費はありません。格安です。私は可能な限り応援して行きたいと思っています。興味のある方は下記にメールして詳細をご確認下さい。gotokatsu24@gmail.com